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【2019年版】イラスト制作に適したPCスペックとは?
Created: 2015/1/20 (火) PM 10:55Last updated: 2019/1/27 (日) PM 1:28
ペンタブレットといえば、10年程前はデザイナーや一部のマニアだけが買う高額な周辺機器だったように記憶しているが、気づけばペンタブレットはイラスト初心者でもおなじみの必須アイテムとなった。
安いものならば子供のお年玉でも買えるような価格のペンタブレットを市販のPCに繋げば、あとはフリーの画像編集ソフトでもインストールすれば、すぐにイラスト制作を開始できる。
・・・が、その前に、確認しておきたいのが、PCのスペックである。
PCのスペック選びを間違うと、快適に絵を描くことができず制作に集中できなくなるのはもちろん、スペックに見合わない高負荷によって、PCの寿命を縮めることにもなりかねない。
また、PCに付属するモニターについても、長時間画面を凝視するイラスト制作では目に優しく、かつ色合いの正確なものを選びたい。
そこで、今回は、PCだけでなくサーバーも自作した経験のある筆者が、イラスト制作に適したPCの選び方を紹介する。
イラスト制作に適したPCとは?
それでは、早速、イラスト制作においてPCの性能で重視すべきポイントを説明しよう。そもそも、PCのスペックの良し悪しを判断するには、その指標が必要となる。
この指標に該当するのが、PCに使用されている「部品」であるのは言うまでもない。
インターネット販売はもちろん、家電量販店でも、PCに使用されている部品名ははっきりと明記されている場合がほとんどだ。
多くの部品から構成されるPCではあるが、性能を左右する部品は限られたメーカーの寡占状態にあり、ブランド名だけで性能の見当はつく。
そのような部品のうち、イラスト制作において特に重要となるのは次の3つだ。
- CPU
- グラフィックボード
- メインメモリ
イラスト制作に限らず、CPUの性能が不足するとPCの処理速度は体感で低下することになるため、CPUはもっとも重要な部品であるといえるだろう。
グラフィックボードは、PCの画像処理を担う部品であり、イラスト制作用PCでは重視したいパーツの1つである。
ただし、近年のCPUは、機能の限定される部分はあるものの、CPU内部にグラフィックボードの機能をもつものもあり、3DCG(いわゆるCG)を用いない前提であれば、グラフィックボードを搭載しないPCを選ぶという選択肢も現れている。
メインメモリ(単に「メモリ」ともいう)は、PCの「記憶」にかかわる部品であり、処理中の計算式や制作中のイラストそのもののデータを保持している。
大きなサイズの画像を扱う際はメモリの容量が不足しやすく、不足した場合はPCの動作が低速かつ不安定になる。
また、イラスト制作とは直接関係はないが、データを保存しておくSSDまたはHDD選びも快適に使用するポイントとして挙げられる。
SSDは、WindowsなどのOSソフトウェアや、ユーザーが作成したデータ(ここには、制作したイラストも含まれる)が保存されているパーツである。
これまでは、SSDには価格が高いことや容量が少ないことなどの欠点があったため、代わりにHDDが用いられてきたが、ここ数年で大容量かつ安価なSSDが各メーカーから発売され、今PCを買うなら、SSD搭載モデルを選ぶのはもはや当たり前となっている。
できればデスクトップ型で
また、一つ付け加えておきたいのが、できればデスクトップ型PCを買うべきだということである。これには、いくつか理由があるが、
ノートパソコンや一体型PCの部品は、性能よりも省電力ばかりが優先された設計となっているため、同程度の価格で比較するとデスクトップ型に比べて明らかに性能が低いことが挙げられる。
また、画面が目に合わなかったときに、画面だけ交換できないということも致命的である。
画面の色合いについては、ある液晶ディスプレイで制作したイラストを別の液晶ディスプレイに表示すると色合いが全く違ってしまったというようなこともあるほど機種ごとの差が激しいので、購入したノートパソコンの発色が自分のイメージしていたものとは違うということも珍しくはないのだ。
また、発色の悪い画面を長時間使用していると、人によっては目が疲れやすくなることもあるだろう。
ただし、頻繁に持ち運びを行うなどの事情がある場合は、ノートパソコンを選ばざるを得ない場合もある。
このような場合は、イラスト制作に適したノートパソコンの選び方をご覧頂きたい。
2019年の今、推奨されるスペックとは?
それでは、具体的なスペックを見ていこう。用途ごとに、それぞれ適した処理能力の部品を、性能に少しゆとりをもたせて選んであるので、参考にしていただきたい。
なお、以下のような部品単位でスペックを指定しての注文は一般の電器店では取り扱っていないことも多いのだが、簡単な対処法も存在する。これついては後述。
(以下の内容は、2019年1月現在の最新の情報に基づいている。)
CGを多用するヘビーユーザー向け構成
CGを多用してデザインを行う場合は、使用するソフトウェアに関わらず、高いスペックが要求される。また、イラストとは関係ないが、最近のPC向けゲームは内部でCGを多用するため、ゲームに用いる予定がある場合もこの構成が適している。
CPU
AMD Ryzen7 2700 または Intel Core i7 8700メーカーは異なるが、同程度の性能の2製品。PCのメーカーごとに価格は異なるが、安い方を選んでおいて問題はない。
グラフィックボード
nvidia geforce GTX1060やや値は張るが、安定したCG処理が可能になる。多くのゲームソフトで推奨さているグラフィックボードでもある。メモリ
16GB一般的な用途であれば8GBでも余裕があるが、CGを使用するならば16GBは欲しいところである。
SSD
480GB〜動画や音楽ファイルなどの容量の大きいファイルを大量に保存する必要がある場合は、2TB〜3TB程度のHDDも追加搭載した機種を選ぶと余裕がもてるだろう。多機能ソフト向け中堅構成
Photoshopなどの多機能な画像処理ソフトウェアでイラスト制作を行うのに適した構成。迷った場合は、この構成にしておけば安心できる。
CPU
Intel Core i5 8400比較的手頃な価格でありながら、上位機種のCore i7ともさほど性能の差がない定番CPU。
グラフィックボード
nvidia geforce GTX1050geforce GTXシリーズの中では比較的下位に位置する機種ながら、イラスト制作には十分な性能。
CG処理も、複雑なものでなければ問題なく処理できる。
メモリ
8GB通常の画像処理では、8GBあれば困ることはない。
ただし、予算に余裕があれば、16GBに増量しても良いかもしれない。
SSD
240GB〜200GB以上あれば不足することはほとんどないと考えられる。必要ならば、あとから外付けHDDなどを使用して容量を増やすこともできる。
入門向け格安構成
CGを全く使用しない予定であれば、次のような構成も選択肢になる。CPU
AMD Ryzen 5 2400G比較的下位に位置づけられる製品ではあるが、最近はこういった下位モデルのCPUの性能向上も大きく、選択肢となりうる。
グラフィックボード
(なし)前述の通り、CGを一切使用しない場合であれば、グラフィックボードがなくてもイラスト制作は可能となる。
AMDのCPUに付属のグラフィック機能は同価格帯のIntelのものより圧倒的に性能が高く、イラスト制作にはうってつけだ。
メモリ
4GB安定したイラスト制作が可能なメモリ量の最低ラインは4GBである。ただし、可能であれば8GBにしておくべきだろう。
SSD
120GB〜イラスト制作やネットサーフィンだけに使用するのであれば、SSDは100GB程度でもなんとかなるものである。必要に応じて、一部のデータをSDカードや外付けHDDに移すとより多くの容量を使用できるだろう。
モニター(ディスプレイ)
液晶ペンタブレットを使用する場合は例外かもしれないが、イラスト制作ではモニターは重要な機器となる。安物を買うと、色合いが悪かったり、画像が粗かったりして使い物にならないことも珍しくない。
モニターの性能を見分けるポイントとしては、画面方式、画素数、サイズの3つがあり、
画面方式は、「IPS方式」のものが色合いがよく、長時間の作業でも目が疲れにくい。
画素数は、「フルハイビジョン(Full-HD)」のものが画像を繊細に表示できるのでオススメだ。
また、サイズは24インチ前後がイラスト制作に適している。これよりも大きいサイズもあるのだが、人によっては30インチを超えるものは大きすぎて不便に感じるかもしれない。
どこで買うか
それでは、これらの条件を満たしたPCがどこで買えるかを紹介したい。と、いうのも、一般的な家電量販店が扱っているPCはネットサーフィンや事務作業を想定して設計されたものが多く、イラスト制作に適したPC、特に、上記のように部品単位でスペックを指定しての注文は取り扱っていないことが多いからだ。
また、ここで紹介するインターネット販売のPCは家電量販店で販売されているものより安価であることが多いので、購入前に価格を比較してみるのもいいだろう。
以下に、これまで筆者や筆者の家族が利用したことのあるおすすめのPCショップをまとめておく。
これらのショップでは、価格見積もり画面で各パーツの型番の指定が可能である他、モニターの同時購入も可能なのも便利である。
モニターはPCと同時購入すると相性問題の心配が少ないので、活用したいところだ。
マウスコンピューター
ときどきテレビCMでも見かける国産メーカー。
昔は故障が多かったとも聞くが、その後大幅に品質改善が行われ、さらに、サポート拠点も国内にあるため安心できる。
パソコン工房
国内生産だが、価格が安く、品揃えも豊富なのが特徴。
数年前までは不格好な外見のPCが多かったのだが、最近はデザインは改善され、バリエーションも増えた。
HP Directplus
有名メーカーで、アフターサポートが充実しており、電話対応も親切。
こちらも国内生産を謳っている。
世界展開していてデザイン面も秀逸なので、見た目にこだわる人にもおすすめ。
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2.
通常のイラスト用途であればQuadroは不要かと思われますが、もしQuadroが必須のソフトウェアの場合で、3DCGを使用しない用途であればQuadro P600程度で可能ではないでしょうか。3DCGを必要とする用途であれば、その3DCGソフトウェアのメーカーにご確認いただくのが確実かと思います。
投稿者:管理人 投稿日時:2017/10/30 (月) PM 8:29
3.
やはり、ペイントソフト推奨モデルを基準に考えるといいんですかね・・・Clip studioとかなら推奨PCがBTOのさいとにあるので・・・
どうなんですかね?
投稿者:匿名希望 投稿日時:2018/4/2 (月) PM 5:12
4.
将来的にもCLIP STUDIOのみを使用することが間違いない場合にはよい選択肢かも知れませんね。ただ、もしPhotoshopなどの負荷の大きいソフトを使用する可能性があるのであれば、性能には少しゆとりを持たせておいたほうがいいかもしれません。
投稿者:管理人(管理者) 投稿日時:2018/4/4 (水) PM 3:48
5.
何を基準に語っているのかはわからんがフォトショCCのパフォーマンスデータじゃフォトショも多コアCPUもグラボ有効に使えてるとは言い難いけどな
極一部のフィルター操作で発揮されるぐらいなもんだ
2018年版と書くぐらいなら年末に出たデータぐらい目を通すべきだと思うぜ
投稿者:名無し 投稿日時:2018/4/16 (月) PM 1:51
1.
グラフィックボードでNVIDIAのQuadroやAMDのFireProを入れるとして、最低どの型番からが推奨になるのでしょうか?
投稿者:通りすがりの名無し 投稿日時:2017/10/24 (火) AM 8:31